むこログ-Vol.31-「運動負荷設定」
リハトレ武庫川ブログ-Vol.31-
いつしか節分よりバレンタインの方が、一大イベントになっているような気がしますが、当施設では節分の日に豆を私という鬼に向かって投げて頂きました。こういう時に、思ったより投げられるな、投げられないな、と利用者さんの動きの再確認ができるのも、イベント・レクリエーションの活用法だと思います。そんな2月ですが「2月は逃げる」と言われアッというまに28日しかないこともあり逃げ去っていきますが、祝日が2日もあり、イベントも2つもあるということも拍車をかけていそうですね。
「運動負荷設定」
さて、今回は運動負荷設定のお話をしたいと思います。当施設で運動をしていると、「重い方がやった気になる」「早く動かしたほうが良い気がする」など、わかりやすい達成感になったり「足は真っすぐの方が良い」「胸を張った方が良い」など、姿勢を気にして運動を行うことに気を取られる方もいらっしゃいます。指導する方も、そうされている方が多いかと思います。
高齢者になると、筋力が衰え、バランスが衰え、動きがゆっくりになる。というイメージがあり、実際にそうです。ですが、おそらくは先に、姿勢が崩れ、足が痛み、バランスがおちて、動きを遅くして歩幅も縮めないといけない。になるのではないでしょうか?どのように、いまの歩き方になったのかという歴史はやはり大事ではあります。ここで注目なのは姿勢の崩れとバランスです。これらは所謂「体幹」と呼ばれるものですね。「体幹を鍛える」にはどうすればいいのだろう?早く動かす?重くする?姿勢を良くする?真っすぐにする?となります。
答えは色々ではありますが「ゆっくりと、まずは負荷は軽めにして、安定性をだす」ことが必要になるかと思います。体幹などのインナーマッスルは重すぎたり、早いとコントロールするのが難しいです。だって、姿勢って自分の体を支えてジッとしているようなものですよね?そして案外「ゆっくり動くことは難しいです」結局は「自分のペース」で行うことばかりになるので、「自分のペースより遅い、早いが不得意になります」なので、動きの緩急が出来なくなりその途端バランスを崩すという方も多いです。「咄嗟の判断も鈍りますが、咄嗟のコントロールも鈍ります」ですので、ただただ筋力トレーニングをすればもしかすると「力が入りすぎて転倒するリスクが上がる」かもしれません。「コントロール力・バランス力」を鍛えることが重要ですね。
真っすぐな姿勢がいいのか?と言われますと、骨の変形、現状の筋力バランス、杖歩行、歩行器歩行などを踏まえての、姿勢調整が必要になります。上半身の変形から、荷重は変わりますから、同じ歩くでも、違う筋肉が使われているので、その見極めは難しいものです。私も、日々考えさせられ、そして状態が変わることに再設定が必要になります。
あとどうしてもしてしまいがちになるのが「いつもと同じ重さ、回数で行う」ということです。皆さんで運動をされていたら、調子が悪かったり前後の状態から調整したりもするかと思います。ですが、相手は高齢者です。感覚が若干鈍くなっていたり、主観的に判断ができないこともあり体調は崩れやすいので、客観的に評価してあげることも必要です。いつもとの動きの質の差に気づき、調整してあげることが必要ですね。
長々となりましたが、運動負荷を考える時の足しになればいいかと思います。
むこログ🍀豆知識
「歩数?時間?どっちが大事?」
よく「1日1万歩歩いている」「1日1時間歩いている」などお話を聞きます。どっちの方が大事だと思いますか?歩数というのは「どんな歩き方をしても1歩は1歩」ですし、時間は「ゆっくり歩いても早く歩いても1時間は1時間」ですね。大事なのは内容にやはりなります。適度なしんどさ(速さ)×時間ですね。適度なしんどさ×歩数でも構いませんが、スタミナ(全身持久力)を上げていくことが大事になります。運動するときは常に「中身・質」を大事にしていきましょう。